足の神様・仏様

日本全国の足の神様漫遊記

韋駄天尊堂【東京都新宿区】

◆韋駄天尊堂の紹介
新宿の東京都庁庁舎の南側に位置する新宿ワシントンホテルの向かって正面右手に赤地に白抜きで「韋駄天尊」と書かれたのぼりが二本立っているのが目を引きます。二本のぼりの間には、少しモダンな祠があり、祠の中には、韋駄天尊の板碑が安置されています。祠の脇には、私財を投じて、この地の祠の建立や、稲足神社(東京都あきる野市)の遷座に尽力した野村専太郎ご夫妻の像があります。次回の出張の際には、あきる野市の稲足神社にも足を伸ばしたいと思います。
 
◆足の神様とは
仏教の守護神とされる韋駄天には、釈尊入滅の直後、捷疾鬼という鬼が、お釈迦様の舎利を奪って逃走したところ、足の速い韋駄天がすぐに追いかけて取り戻したという俗説があります。韋駄天は、仏陀に仕えて、方々を走り回って食料を調達する役目も担っていたといいます。それが「ごちそう(御馳走)」という言葉の由来になっているとも言われることから、韋駄天像は、台所などに祀られることもあります。
 
 
◇御本尊
韋駄天御尊像
 
 
◇ 由緒
ご本尊は江戸時代中期の作とされ上州館林の城主秋元但馬守礼朝公の守護神とし同公の下屋敷である現在の地新宿区角筈遷座され広く地元の信仰を集めていましたが、大東亜戦争の空襲により焼失破壊されました。現在の板碑は復興の機運が高まった昭和三十年仏画の大家宮原柳僊画伯の揮毫により名工草野氏が仙台石に彫刻したものです。
堂宇は当地が東京新都心として発展し都庁も移転する次代を迎えんとした昭和六十一年近代的堂宇を新築し、韋駄天尊が永劫に当地の守護神として御加護賜わらんことを祈念し建立されました。堂宇の建立については、実業家であり、政治家でもあった野村専太郎ご夫妻の物心両面に亘る健康と長寿は神等の御加護によるものと御神徳に対し報恩感謝の誠を捧げたいとの思いも込められています。
 
◆ 周辺の見どころ
オフィスビルが建ち並ぶ西新宿の新宿ワシントンホテルの向かって正面右手に堂宇があります。毎年、2月に実施される東京マラソンのスタート地点にもなることから、多くのマラソンランナーなどスポーツ選手が参詣します。
 ・東京都庁庁舎
 
◆鎮座地
東京都新宿区西新宿3-2-9

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新宿韋駄天祠

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野村専太郎ご夫妻の像

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韋駄天尊堂の遠景

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韋駄天尊堂の解説


◇参考資料 稲足神社WEBサイト
元記事投稿日 平成22年年5月27日(木)