足の神様・仏様

日本全国の足の神様漫遊記

蟹満寺【京都府木津川市】

◆蟹満寺の行き方
蟹満寺は、京都から奈良に向かう途中の木津川市にあります。最寄り駅は、JR奈良線棚倉駅です。みやこ路快速は、停車しませんので、京都駅から行く場合、快速に乗ったら宇治駅で各停に乗り換えてください。奈良駅から乗車の場合は、最初から各停に乗りましょう。棚倉駅からは、徒歩だと40分程かかります。路線バスもありませんので、タクシーをお勧めしますが、駅前には待機していません。事前に最寄りのタクシー会社に予約をいれておくと良いです。

本堂の拝観料は、五百円、秘法足腰痛封じ祈祷は、三千円です。



真言宗普門山蟹満寺縁起 (蟹の恩返し)

 太古、このあたりに善良で慈悲深い夫婦と娘が住んでいました。娘は幼い頃から観音様を信仰していて、常に観音経の普門品を唱えていました。
 ある日、村人が蟹をたくさん捕らえて食べようとしていたので、蟹を買い求めて草むらへ逃がしてやりました。
ちょうどその頃、田んぼを耕していた娘の父親は、蛇が蛙を飲み込もうとしている光景を目にしました。
父親は、何とか蛙を助けたい一心で蛇に言いました。

「もしおまえがその蛙を放してやってくれたら娘の婿にしてもいい」

 すると、不思議にも蛇は蛙を放してやり、どこへともなく姿を消しました。
突然のこととはいえ大変な約束をしてしまったと悔やみ、家に帰って事の次第を娘に話し、詫びました。

 案にたがわずその夜、衣冠を着けた紳士が門前に現れ、昼間の約束を迫ってきました。父親は、嫁入り仕度を理由に、三日後に来るようにと男を返しましたが、急場しのぎでどうすることも出来ないまま、約束の日を迎えました。雨戸を堅く閉ざして約束を守ろうとしない父娘に腹を立てた男は、本性を現して蛇の姿となって荒れ狂います。娘はひたすら観音経の普門品を誦え続けました。するといかにも麗しい温顔に輝く観音様が現れて「決して恐れることはない。我を念ずる観音力はことごとくこの危機を除くべし」と告げ姿を消しました。間もなくどうしたことか雨戸を打つ暴風雨は止み、夜が明けていると、ハサミで寸々に切られた大蛇と無数の蟹の死骸が残されていました。

 父娘は観音様の御守護に感謝し、娘の身代わりとなった沢山の蟹と蛇の霊を弔うために御堂を建てて観音様を祀りました。御堂は、たくさんの蟹が満ち満ちて恐ろしい災難から救われた因縁で建てられたので、蟹満寺と名づけられ、娘が観音経の普門品を誦えたことから、普門山と号せられました。




◆秘法 足腰痛封じ祈祷について
お寺は、大化以前に渡来した秦氏により創建されたといわれていますが、その秦氏が、脚気などの足腰の病を封じる秘法を相承してきたと言われています。ご祈祷の申し込みをしますと、一週間毎日、ご祈祷をして頂けます。



◆所在地
京都府木津川市山城町綺田浜36
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◆参考WEB

  木津川市観光ガイド
  
http://0774.or.jp/temple/kanimanji.html

  お話を見て書いて創るサイト お話歳時記
  http://www.pleasuremind.jp/COLUMN/COLUM083.html