足の神様・仏様

日本全国の足の神様漫遊記

品川神社・猿田彦神社【東京都品川区】

品川神社の紹介
品川神社は、JRの品川駅から京浜急行電鉄に乗り換え、各停で2駅目の新馬場駅北口を出たところにあります。東京十社のひとつに数えられ、同じ地区内になる荏原神社を南の天王社、北品川にある品川神社を北の天王社と称しています。また、東海七福神の1社として、大黒天が祀られており、正面鳥居の横にも大きな大黒さん像がありました。
文治三年(1187)に、源頼朝安房國の洲崎明神である、天比理乃咩命(あめのひりのめのみこと)を当地に勧請して品川大明神と称し、海上交通安全と、祈願成就の守護神としたのが始まりで、元応元年(1319)に当国の守護職二階堂道蘊公が「宇賀之売命(うかのめのみこと)」(お稲荷様)を勧請したり、文明十年(1478)には太田道灌が「素盞鳴尊(すさのおのみこと)」(天王様)を勧請し、江戸時代には、徳川将軍家の厚い庇護を受けました。
摂社・末社には、浅間神社御嶽神社、阿那稲荷神社などが祀られ、足神様として、猿田彦神社も祀られています。
 
 
 
◆足の神様とは 
品川神社の正面鳥居を過ぎると、本殿へと続く石段がありますが、足神様『猿田彦神社』は、その途中の左側にあります。鳥居の右手には、小さな祠があり、そこの石碑には、「足神様 猿田彦神社」と刻まれています。猿田彦命は、瓊瓊杵尊ニニギノミコト)の天孫降臨の際に道案内をされた地祗神(クニツカミ)とされており、旅の安全を祈願される方が多くいらっしゃいます。神社の祠にも健脚を祈願された方がいるのか、わらじが奉納されていました。昔の人は、歩いて旅をしたので、足の神様としても祀られるようになったものと思われます。
祠の左手奥には石段が続き、人造の山となっています。1合目、2合目・・・と石標があります。8合目以降は、急勾配になり、火成岩の山を登る様は、正に富士登山の疑似体験ができます。この山は、品川富士とも呼ばれる富士塚で、明治初期に北品川で富士山を信仰する富士講の人々が造ったものだそうです。この山の山頂から富士山を遙拝でき、今でも7月には、富士山の山開きの行事が行われています。
品川富士の麓に旅の安全を祈願する猿田彦神社があるということも納得できました。昔の人の旅は、健脚ということが大切な条件だったようです。
 
 
品川神社の御祭神
天比理乃命 (あめのひりのめのみこと)
素盞嗚尊 (すさのおのみこと)
宇賀之売命 (うがのめのみこと)
 
 
◇ 祭礼
例大祭     6月7日に近い金~日曜日
 
山開き     7月1日
 
 
◆ 周辺の見どころ
荏原神社(えばらじんじゃ)
子供の森公園
 
 
◆鎮座地
東京都品川区北品川3-7-15
 
 

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品川神社鳥居

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猿田彦神社鳥居

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富士塚登山口

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富士塚中腹


◇参考資料
『諸国放浪記-寺社を巡る旅』
 
 
元記事投稿日 2011年11月2日(水)