足の神様・仏様

日本全国の足の神様漫遊記

稲足神社【東京都あきる野市】

◆稲足神社のご紹介
  稲足(いなたり)神社は、東京都の西部にあるあきる野市に鎮座しています。寛文9年(1670年)の創立で、明治時代以前は、東京都江東区亀戸の真言宗普門院の主管でしたが、明治元年からは、亀戸香取神社の奉仕となりました。その後、香取神社末社として祀られるようになりましたが、香取神社の社殿立て替えに伴い、昭和63年(1988年)独立した神社として、現在の地に遷座されました。ご遷座にあたっては、野村専太郎夫妻(小田急建設社長、衆議院議員を歴任)が報恩感謝の気持ちを込めて尽力しました。平成13年(2001年)には、付属の神道霊園が、同15年(2003年)には、納骨堂が造営されました。
 
 
◆御祭神
面足尊(おもたるのみこと)
惶根尊(かしこねのみこと)
 
神世七代中、第六代の神で面足尊は男神、惶根尊は女神で、国産み神話において重要な伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊弉冉尊(いざなみのみこと)に繋がっていく神様です。
 
 
◆足の神様とは
  稲足神社の本殿は、小高い丘の上にありますが、その中腹に韋駄天尊神殿があります。韋駄天尊神は、増長天八代将軍の一官として甲冑に身を固め走ること疾風の如くと称され、仏法衆生交通の守護神として霊験あらたかなりと篤い信仰を集めています。古来より、諸大名に守護神、又は、戦神として祭祀され、世の信仰者からは、勝負事の神、足の神として尊崇されてきました。腰部から足先にかけての疾患などがその信心により癒えるとされています。また、韋駄天が釈迦の食事の世話も献身的にしていたことから、食事に不自由しないと言われ、寺院の厨房に祀られることもあります。その他に子供の守り神として病魔を退散させるとも言われています。
  稲足神社の韋駄天信仰の源流をたどると、江戸時代中期に上州館林の城主秋元但馬守礼朝公の守護神として同公の屋敷がある現在の新宿区に遷座され信仰を集めていたのが始まりです。しかし、第二次世界大戦の折、御本尊が空襲により焼失してしましました。戦後の復興が進むなか、昭和30年に韋駄天御尊像板碑という形で再現され、近年、東京新都心の開発で新都庁庁舎移転に伴って、都庁庁舎の裏手にある新宿ワシントンホテルの玄関脇に堂宇が建立されました。
  稲足神社の韋駄天尊神像は、新宿区の韋駄天御尊像板碑を青銅像として複製したものを昭和63年(1988年)、稲足神社のご遷座の際に共に分神合祀されたものです。ご遷座後は、本殿に祀られていましたが、平成21年(2009年)に境内にご神殿が建立され、祀られるようになりました。
 
 
◆住所 
  東京都あきる野市菅生871番地
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◆参考資料
 稲足神社公式WEB
 
 古今宗教研究所・古今御朱印研究室